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アカスジベッコウトンボ

アカスジベッコウトンボ
アカスジベッコウトンボ Neurothemis ramburii ramburii
2015/08/03 西表島にて撮影

今から三年ほど前になるだろうか。西表島にていつもの林道へ行き、見慣れた川沿いの道を歩いていたとき、見慣れぬ真紅の影が目の端を横切った。その影は空へと舞い上がり、同じ真紅の軌跡と激しい攻防を繰り広げ、上流のほうへと消えた。
なんだ今のは?と体中がざわつくような感覚を覚え、興奮のまま少しその場で彼らを待つことにした。いずれ戻ってくるはず。しかし悠々と帰ってきた彼らはトンボであることしかわからないほどのスピードで飛び去り、次の年に捕獲するまでしっかりと姿を見ることはできなかった。

帰宅後調べてみると、近年入った外来種であったらしい。しかし美しかったなあ、と記憶は色褪せることがなかった。

それ以来、ずっと写真を撮りたいと思いながらも、なかなか止まってくれなかったり、止まっても遠かったり遮蔽物があったりで、さっぱり写真を撮ることができなかった。ワインレッドの翅に真紅の翅脈、そのどちらとも違う鮮やかな赤に輝く体。スレたり、死ぬとすぐに色が落ちていくため、ぜひとも写真で残したかった。しかしなかなかに難しく、いつか撮ってやると心に決めていた。

そして今年。与那国島にてやる気ポイントを使い果たし、長かった八重山遠征ももう終盤。「もうむしをとりたくないよおおおおおあああああああああああああああああああ」とか叫びながら林道を縦横無尽に転がりまわりつつ、アリの行列の中にさーたーあんだぎーのかけらを落とし、集まるアリに時折水をかけて試練を与えながら下賤の者共を俯瞰する神様ごっこをしていたときである。すぐ横に、あの真紅の軌跡がふわりと止まった。
アカスジベッコウだ!ふらふらと近づき、カメラを構えた。普段の敏感さが嘘のように全く逃げる気配を見せない。これは撮り放題だぞ、ということでパチリパチリ。


アカスジベッコウトンボ
アカスジベッコウトンボ Neurothemis ramburii ramburii
2015/08/03 西表島にて撮影

正面顔もこんな感じに。なかなか新鮮な状態に近い個体で、また5cmくらいまでレンズを近付けてもぴくりともせず、とても良い被写体になってくれた。


アカスジベッコウトンボ
アカスジベッコウトンボ Neurothemis ramburii ramburii
2015/08/03 西表島にて撮影

最後に撮らせてくれてありがとう、と話しかけ、手を差し伸べると首を傾げるような動きをした。その後カメラにレンズキャップをつけ、もう一度見ると立ち去ったあとだった。
去年も深刻な水不足に悩まされたという西表島、今年も雨があまり降っておらず、全体的に虫がかなり少ない印象だった。そんな中でも姿を見せ、被写体として活躍してくれた本個体。来年も、再来年も、あなたの子孫とまた遊べますように。


アカスジベッコウについては後日またまとめています。詳しくは11/03結局どれなんじゃあああい!!!【アカスジベッコウVSナンヨウベッコウVSフチトリベッコウ論争】へ。
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ちびオオセンチ

Author:ちびオオセンチ
vip虫すれ在住だった虫コテ。
太陽神で虫が好き。
カミキリ屋見習い。

☆おともだち☆
・D5300
・SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM
・TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1
・SIGMA 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM
・SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM
 
生き物に関係することをあれこれ書いています。
八重山諸島によく行くので、旅程モデルや島情報なんかも挙げてます。便利な採集用具まとめなんかも。詳しくはカテゴリの「便利情報まとめ」をどうぞ。
たまに日々の備忘録とか、ゲームとか。

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